フラッシュカードの効果は?物知りだけど独り言が多くなる?正しい取入れ方
2020/11/03
フラッシュカードと聞くと、国旗や国名、漢字の暗記などでよく使われているイメージがあります。
フラッシュカードを使うと、「右脳が鍛えられて頭が良くなる」「IQが高くなる」などと言われていますが、あまり知られていない弊害もあるようです。
ここでは、フラッシュカードがもたらす効果やデメリット、正しい取り入れ方を解説します。
フラッシュカードの効果とは?
フラッシュカードとは、大量に物の名前を覚えさせる暗記法です。
カードを切り替えながら暗唱を繰り返すことで、大量の情報を脳にインプット・刷り込ませることができるのです。
書き出す・計算する・考えるなどの労力を使わずに、子どもを物知りにすることができるのです。
ただ、物知りなだけで天才に育つわけではありません。
フラッシュカードで与えられる知識は、大人になれば自然に身に着くものばかりです。国名や漢字の読み方、虫の名前は、誰でも覚えようと思えば覚えられます。
たくさん覚えて自信がつく
フラッシュカードで覚えた内容は子どもの自信につながり、「たくさん国名を覚えた」、「漢字を覚えた」という経験は、後の学習への動機づけにもなります。
そして「自分は大量にインプットできる」ということが分かると、自分で学習した内容や教科書の内容も積極的に覚えようとしてくれます。
結果として勉強が好きな子どもへと育つ可能性も高くなります。
事前学習につながる
フラッシュカードを通してモノの名前を覚えておくと、実物に出会った際により深い学びをすることができます。
例えば、本物の虫を見た時に「足はこんな風になっている」「質感はザラザラ」など、単に虫を見たときとは違った感動が得られるのです。
独り言が多くなるってホント?
フラッシュカードによる学習を実践させた親たちの中には、以下のような弊害を感じた人もいるようです。
・文字やマークに気を取られるようになった
・自主性がなくなった気がする
・独り言が多くなった
どれもフラッシュカードが原因であるという科学的根拠はありません。
ただ、フラッシュカードによる暗記法は子どもが受け身になるメソッドのため、自主性を育てたいという家庭には向いていないと言えます。
また、「家族の名前を覚えていないのに魚の名前をたくさん覚えた」「ひらがながかけないのに漢字が読める」など、子どもの知識が極端に偏ってしまうこともあります。
モノの名前をたくさん覚えることは悪いことではありませんが、正しい順序で覚えさせた方が子どもの成長にとって良いこともあります。
フラッシュカードの効果を正しく発揮させる方法
フラッシュカードはモノの名前だけを強制的に刷り込ませる方法です。しかし、名前を覚えるだけでは、子どもの知識をより広げる・掘り下げることは難しいでしょう。
フラッシュカードの効果を正しく発揮させる手段として、実際に触る・匂いを嗅がせる・食べるといった行為を合わせて行う方法があります。
例えば、覚えた虫を実際に触らせる、博物館で実物を見せる、覚えた国の有名な食べ物を食べさせるなど、暗記と合わせて体験させるのです。
子どもは本来、触ったり匂いを嗅いだりなどの体験を通して、世の中のことを知っていきます。一緒に体験することで、偏りのない広く深い知識を身につけさせることができます。
フラッシュカードで自信を育てる
フラッシュカードの効果や、デメリット、効果を高める方法を紹介しました。
フラッシュカードは子どもを天才にするものではありませんが、覚えた経験は子どもの自信となり、後の学習へとつながっていきます。
大切なことは、フラッシュカードでの学習を子どもが楽しんで取り組んでいるかどうかです。フラッシュカードを通して、知識を増やすことの素晴らしさ、楽しさを感じてもらえると良いですね。